【ABR 2024-No.4】光の速さで計算!波長と周波数の関係
医学物理士の知識を「読み物」として楽しむシリーズ。 2024年度の第4問目は、電磁波の基本性質についての問題です。放射線治療や画像診断の基礎となる「波」の正体を、数式で解き明かしてみましょう。
今日の英文クイズ (The Question)
Question:
What is the wavelength of a light wave in a vacuum with a frequency of 3000 MHz?
A. 0.001 m
B. 0.01 m
C. 0.1 m
D. 1.0 m
E. 10 m
日本語訳とキーワード
「真空中で周波数が 3000 MHz の光の波長はいくら?」
- wavelength (λ): 波長。波の「一周期分」の長さ。
- frequency (f): 周波数。1秒間に波が何回振動するか。
- vacuum: 真空。光が最高速度(c ≒ 3 × 10^8 m/s)で進む場所。
答えと解説 (Answer & Explanation)
正解は C. 0.1 m です。
波長、周波数、そして速度の間には、物理学の非常に重要な関係式があります。
速度 (v) = 周波数 (f) × 波長 (λ)
今回は真空中の光の話なので、速度 (v) は光速 (c) に置き換えることができます。求めたいのは波長 (λ) なので、式を整理するとこうなります。
λ = c / f
ここで最も注意すべきは、単位の変換です。 周波数の単位「MHz(メガヘルツ)」を、標準的な「Hz(ヘルツ)」に直して計算しましょう。
- 光速 (c): 3 × 10^8 m/s
- 周波数 (f): 3000 MHz = 3000 × 10^6 Hz = 3 × 10^9 Hz
これらを式に当てはめます。
λ = (3 × 10^8) / (3 × 10^9) = 1 / 10 = 0.1 m
10の何乗かという「桁数」を間違えやすいポイントですが、メガを10の6乗として落ち着いて処理すれば、スッキリと答えに辿り着けます。
ひとこと
3000 MHz(3 GHz)といえば、実は放射線治療で使われる「Sバンド」のリニアック(加速管)の周波数に近い値です。その波長がちょうど10cmくらい(0.1m)だと知っていると、装置のサイズ感や物理的な構造がより具体的にイメージできるようになります。
数式は単なる計算道具ではなく、私たちの周りにある「見えない波」のサイズを教えてくれる物差しのようですね。
